おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか⑥

前ページ   「君、俺が見えるんだろ!? だったら頼むから医者を呼んでくれ!」  幽霊はしきりに、がなりたてる。  しかし、僕は困る。    ――医者を連れてきても、幽霊が見えないと、どうしよう...
おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか⑤

前ページ    夜9時。  幽霊もそろそろ呻く頃合いかと、僕は再び現場へと向かった。    車を依頼主のアパートの横へ止めさせてもらい、僕は墓地へと向かう。  墓地の周辺まで来ると、声が聞こえた...
おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか④

前ページ    現場に入る前に、僕は依頼主と会う約束をしていた。直接、状況を聞いておきたいし、前金も受け取っておきたい。  現場の墓地の前で、夕方に待ち合わせた。    僕が到着すると、既に依頼主と思...
おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか③

前ページ    少し、依頼主とメールでやり取りをした。  会話を重ねると、少なくともまともな人間には思えてくる。  少なくとも文面上では礼儀正しく、腰も低い。    僕はその依頼主が頭のおかしい...
おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか②

前ページ    僕には昔から霊感がある。  霊感というか、幽霊と話が出来る。  僕の祖母も幽霊と話せたらしく、生前は霊媒師を生業にしていたので、もしかしたら遺伝的なものなのかもしれない。  むしろ考え...
おろすか、切るか、へし折るか

おろすか、切るか、へし折るか①

他作品へ   「医者を呼んでくれ!」    ……そう言われても、僕も困る。   「なんでもいいから医者を呼べ!」    困惑していると、更に言葉を重ねられた。  しかし僕はどうした...
七人の老師

七人の老師⑪(終)

前ページ    やがて公園の砂塵は立ち消え、かつてロボットだったものの残骸が姿を現す。  ロボットは負けた。少年達の夢は、ミサイルという非人道的な科学の前にひれ伏した。  タダシはもう、何もかもが嫌になった...
七人の老師

七人の老師⑩

前ページ    カッコいい。    現れた人型巨大ロボットにタダシは眼を輝かせた。全ての少年がかつて憧れた巨大ロボット。それが今、タダシの目の前に降り立ったのだ。  アパートの3階から見つめるタダシと...
七人の老師

七人の老師⑨

前ページ    戦車対ロケットランチャー。    勝てるのか、ロケラン老師は。    タダシは先の戦いでの火力に魅せられていた。戦車がいかに堅牢であろうとも、全てを殲滅させる圧倒的な力を、ロケッ...
七人の老師

七人の老師⑧

前ページ    初めて見る実物のロケットランチャーに、タダシは興奮していた。今までゲームの世界でしか見たことのないそれがそこにある。それだけでタダシは嬉しくなった。どうせこの2人も戦うのだろうから、ロケットランチャー老...
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