味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい⑧(終)

前ページ    家に着き、匂い付きの消しゴムをテーブルに並べて眺めてみる。    ……何をしているんだろう。    冷静に考えたら、これは食べ物じゃない、消しゴムだ。  どうしろと言うのだ...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい⑦

前ページ    3回。    3回だ。    3回も僕は裏切られた。    カレーにもラーメンにも鉄人にも裏切られた。    何なんだ。  4時頃に飯を食べたいと思...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい⑥

前ページ    確かこの先を曲がると定食屋があったはず。  そこでいい。  わりともう、何でもいい。    腹を満たすことを優先しだした事に少なからず本末転倒感は感じたが、そもそも少し早く仕事が...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい⑤

前ページ    結局、この世で一番旨いのはラーメンなんじゃないだろうか。    旨くない麺類なんてこの世に存在しないし、そんな麺類の中での圧倒的覇者がラーメンである以上、最高の夕食を望むのであればラーメンこ...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい④

前ページ    立ち止まって少し考える。    ウナギとカレー。  高いウナギと安いカレー。  なんだかんだでお財布に優しい方がいい。    良い匂い。  すごく良い匂い。 ...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい③

前ページ    僕は道を歩きながら、更に考える。    ウナギを食べる。そこは揺るがない。となると今度はどう食べるかが問題となる。スーパーマーケットで買ってくるか、それともウナギ屋へ食べに行くか。  ...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい②

前ページ    いや、この際、金銭的な懸念はどうでもいい。お金なんかを出し惜しみをしていたら最高の夕食など程遠いし、そもそも金額的な高低は僕の欲求には何の関係も無いのだ。食べたいものがたまたま贅沢なものだった、ただそれ...
味覚の砂漠が狂おしい

味覚の砂漠が狂おしい①

他作品へ    ウナギなのかステーキなのか。    2つを同時に食べられない僕は、なんて不自由なんだろう。    日が少しだけ傾きだした彼岸の頃。秋風が静かに土の匂いを運んでくる。  どう...
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