七人の老師⑪(終)

七人の老師



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 やがて公園の砂塵は立ち消え、かつてロボットだったものの残骸が姿を現す。

 ロボットは負けた。少年達の夢は、ミサイルという非人道的な科学の前にひれ伏した。

 タダシはもう、何もかもが嫌になった。

 

 ロボットの残骸の上で1人の老人が右手を上げ、勝ち名乗りをしている。

 彼がミサイルを放った老師だろう。タダシはその憎き仇を眼に焼き付けるべく、老師を凝視した。

 だが、その袴の色には見覚えがある。

 

 薄水色の袴。

 老師B。

 初戦で敗退した老師Bが、そこに立っていた。

 タダシの信じた中国拳法の可能性が、最終的な勝者として結実したのだ。

 タダシは心の中で叫ぶ。

 

 やっぱり最強は中国拳法なんだ!

 

 心の中で叫び終えたタダシは、取り敢えず警察に通報することにした。

 

 

〈了〉



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