一週間後、滲み寄る⑫

一週間後、滲み寄る



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 僕が少し考えていると、ナスガキは続けた。

 

「まぁそれだけ宇宙人が集まると、やっぱり社会形成といいますか、地球に住むうえではどうしてもお金が必要なんですよね」

 なんだか話が戻ってきた気がした。

「なので宇宙人の複製レンタルで商売しようと思い、あなたに声を掛けたのですが、やっぱり需要は薄いんですかね……」

 そう言うと、ナスガキは下を向いて黙った。

 

 ナスガキの話を聞く限り、どうやら僕が初めての営業相手だったようだが、金が無い人間には手が出せないし、金が有る人間は世界転覆なんて望まない。

 そもそもの価格設定が間違っているのだ。

 

 どうせ騙しにかかるのであれば、もう少し話にリアリティを求めるべきなのかもしれない。

 しかし、とにかく僕は借りるつもりもなければ、そもそも彼の話を全て信じているわけでもないので、僕は話題を変えたかった。



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