かいつまんで言えば、良いことが何一つとして無い。
女にはフラれるしギャンブルも勝てないし友達もいない。金も無い。なけなしの金で風俗へ行けば、大抵写真と違う女が出てくる。かろうじて職だけはあるのだが、薄給過ぎて反吐が止まらない。
僕がこんなにも苦しく惨めな思いをしているのに、何故世の中の連中は楽しそうに蠢いているのか。
僕にはさっぱりわからない。
だから早く、本当に迅速に、宇宙人よ、来い。
そしてこの世を転覆させてくれ。
僕はそう願ってつつがない。
まぁ実際にそんな一大事になってしまえば僕も辛い目にあってしまうので、正直なところそこまで望んでいるわけではない。
でも、僕に優しくないこの狂った世の中に、ほんの少しだけでいいので、何か風穴を空けてやりたいと思って、僕は夜空に願いを掛けるのだ。
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