一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る⑥

前ページ    僕はナスガキの丸い顔に向かって聞く。 「えぇと、もう宇宙人を貸す、というのがもうよくわからないのですが、5万払えば1週間、宇宙人を借りられて、なんか好き放題できるということですか?」 「その...
一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る⑤

前ページ    しかし、やっぱり僕はさっぱりわからないので聞いてみる。   「あの、宇宙人を貸す、とは? よく意味がわからないのですが」  ナスガキは僕を見上げながら答える。 「そのままの意味で...
一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る④

前ページ    途端に僕は恥ずかしくなる。  雑居ビルの屋上に不法侵入した挙げ句、宇宙人でもない男に宇宙人かと聞いてしまった。  よく考えると、意味がわからない。    僕は一体、何をしているの...
一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る③

前ページ    そうして夜空に願い続けてから何日目だろうか。  夜風が少し乾き始め、いつの間にか半袖のシャツのもとに虫も寄ってこなくなった頃合いだったと思う。    僕は日課のように8階建ての雑居ビル...
一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る②

前ページ    かいつまんで言えば、良いことが何一つとして無い。    女にはフラれるしギャンブルも勝てないし友達もいない。金も無い。なけなしの金で風俗へ行けば、大抵写真と違う女が出てくる。かろうじて職だけ...
一週間後、滲み寄る

一週間後、滲み寄る①

他作品へ      宇宙人が必要だ。    今の人類には、宇宙人が不可欠なのだ。    つまり危機感が無い。    今も世界のどこかで戦争が行われ、世界のどこかは飢餓で苦しんで...
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